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境川でE-M1 Mark II + EC-14 + 非対応レンズは実用的か試す (2025-10-20)

  
カメラ OLYMPUS E-M1 Mark II
レンズ - ZUIKO DIGITAL -
ED 70-300mm F4.0-5.6 + EC-14

カメラ散歩 with OLYMPUS E-M1 Mark II + ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6 + EC-14

南立石生目町(別府市) 西別府橋へ向かう画像を拡大する
南立石生目町(別府市) 西別府橋へ向かう

生目町を西別府橋へ向かって歩きます。 なお、カメラは OLYMPUS E-M1 Mark II で、レンズは ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6 + EC-14 です。

  
EC-14 は 1.4 倍のテレコンバータです。

OMデジタルソリューションズ(旧OLYMPUS)のテレコンバータ対応表によれば、ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6 + EC-14 という組み合わせでは AF は効きません。 ただし、フォーサーズ機のOLYMPUS E-520ではAF操作で合焦マークが点灯し、シャッターも切れます。

それなら何が問題なのかというと、望遠寄りでピントが甘くなります。 10枚撮影して2・3枚が及第点という感じでしょうか。 つまり、『暗いレンズではAFは動作保証対象外ですよ』ってことのようです。

マイクロフォーサーズ機で、しかも像面位相差AFを搭載している E-M1 Mark II ではどうなのでしょうか。 実用的なAF性能が得られるのでしょうか。 今回の散歩はそれを確かめることが目的です。

なお、E-M1 Mark II ではスーパースポットAF(拡大枠AF)も使えます。 画面のどこでも測距できるハイスピードイメージャAF、つまり他のメーカでいうところのコントラストAFです。

もし像面位相差AFの精度が悪くても、スーパースポットAFならイケるのでは、と期待しています。

E-520でもスーパースポットAFは使えるが


マニュアルには記載されていませんが E-520 でもスーパースポットAFは使えます。 しかも、ハイスピードイメージャAFに対応していないレンズでも位相差AFの介入なしにAFできるんです。 つまり、ハイブリッドAFを回避できる、ということです。

  1. オリンパスE-520【第2回】説明書には載っていないコントラストAFの裏技

ただし、E-520 + ハイスピードイメージャAFに対応していないレンズの組み合わせでは、ハイスピードイメージャAFで合焦するのに 2・3秒かかってしまいます。 そのため野鳥や昆虫の撮影ではそもそも使い物になりません。


西別府橋へ着いたら土手上の未舗装路を上がり、すぐ横の砂防ダムを覗き込みます。 3日前に見かけたスッポンを探すためです。

南立石生目町(別府市) 西別府橋の真下の砂防ダムにいるスッポン画像を拡大する
南立石生目町(別府市) 西別府橋の真下の砂防ダムにいるスッポン

お、いた、スッポンがいます。 こちらに気づいて逃げる前に、なんとかシャッターを切ることができました。 スッポン先生が被写体第1号です。

  
水面に光が反射して見づらいので、記事の最後に補正した写真を掲載します。

ちなみに、橋を通る車からは逃げないようです。 車は危険とは判断せず、人間が見えたら逃げるというのはどういう理屈なんでしょう。

以前に "野生動物は脚が2本のものから逃げる" という話を聞いたことがあります。 当時は "本当なのか?" と疑う気持ちもありましたが、このスッポンの行動を見る限り正しいように思えてきました。

南立石公園町(別府市) 土手上の未舗装路を下流へ画像を拡大する
南立石公園町(別府市) 土手上の未舗装路を下流へ

西別府橋の脇から土手上の未舗装路を下っていきます。 見ての通り今日は曇っているため、カメラのAF性能を試すにはうってつけです。

この天気でAF精度が及第点を取れるなら、晴れの日ならビシバシ合焦してくれることでしょう。

境川(別府市) 西別府団地の横の河川敷を下流へ画像を拡大する
境川(別府市) 西別府団地の横の河川敷を下流へ

飛び石で対岸へ渡り、左岸の河川敷を下流へ下っていきます。 さあ、野鳥さん出てきておくれ。

境川(別府市) ヒョウモンチョウ(ツマグロヒョウモン)のオス画像を拡大する
境川(別府市) ヒョウモンチョウ(ツマグロヒョウモン)のオス

被写体第2号のヒョウモンチョウ(ツマグロヒョウモン)先生をスーパースポットAFで撮影します。 ピントが合ってくれることを祈ります。

  
自宅へ戻ってPCの画面で確認しましたが、このAF精度なら合格です。
  
スーパースポットAFを使った場合にはEXIF情報の "Focus Mode" に "Live View Magnification Frame" が含まれます。

その先の砂防ダムではコガモと出会いました。 今度は像面位相差AFでデジタルテレコンのオン/オフの両方で撮影してみます。

境川(別府市) コガモ(デジタルテレコン有効)画像を拡大する
境川(別府市) コガモ(デジタルテレコン有効)

まずはデジタルテレコンをオンにした状態で撮影します。 おっと、ピントが甘いですね。

いや違う、これはシャッター速度が遅いことによる手ブレです。 カメラの設定を "野鳥・昆虫向け" の設定ではなく、"風景やテーブルフォト・スナップ撮影向け" にしてしまっていました。

  
"止まっている野鳥・昆虫向け" の設定では最低シャッター速度を1/1000秒に、"飛んでいる野鳥・昆虫向け" の設定では最低シャッター速度を1/2000秒にしています。
  
一方、"風景やテーブルフォト・スナップ撮影向け" の設定では最低シャッター速度は設定していません。 そのため、焦点距離が425mm(35mm換算:850mm)なのにシャッター速度が1/250秒となりブレてしまいました。
境川(別府市) コガモ画像を拡大する
境川(別府市) コガモ

こちらはデジタルテレコンをオフにしての撮影です。 カメラの設定を "止まっている野鳥・昆虫向け" にしたのでシャッター速度が 1/1000秒 になっています。 うん、ピントも及第点のように見えます。

  
自宅へ戻ってPCの画面で確認しましたが、このAF精度なら問題ありません。
境川(別府市) イナコスの橋が見えてきた画像を拡大する
境川(別府市) イナコスの橋が見えてきた

下流にしばらく歩くとイナコスの橋が見えてきます。 ここから先の河川敷は草ボーボーなので進む気にはなりません。

境川(別府市) 飛び石で右岸へ渡って階段で土手上へ画像を拡大する
境川(別府市) 飛び石で右岸へ渡って階段で土手上へ

飛び石で右岸へ渡り、階段で土手上の遊歩道へ上がることにします。

南立石公園町(別府市) 土手上の遊歩道で南立石公園へ画像を拡大する
南立石公園町(別府市) 土手上の遊歩道で南立石公園へ

土手上の遊歩道で南立石公園へ向かいます。

南立石公園(別府市) 境川沿いに下流へ進む画像を拡大する
南立石公園(別府市) 境川沿いに下流へ進む

秋の南立石公園を境川沿いに下流へ歩きます。 そうだ、イナコスの橋から大分市街を撮影してみようかな。

境川(別府市) イナコスの橋から見える高島画像を拡大する
境川(別府市) イナコスの橋から見える高島

イナコスの橋から別府湾にカメラを向けると、大分市街のその先に高島が見えました。 焦点距離がなぜか 425mm ではなく 392mm ですが、高島が大きく写っています。

境川(別府市) イナコスの橋から見える大分市街画像を拡大する
境川(別府市) イナコスの橋から見える大分市街

レンズを右へ動かすと大分市街が見えます。 霞んでいるため、大分市のどの辺りだかわかりませんね。

南立石公園(別府市) 南立石公園を境川沿いに下流へ画像を拡大する
南立石公園(別府市) 南立石公園を境川沿いに下流へ

イナコスの橋を引き返して南立石公園へ戻り、木々の中を境川沿いに下流へ進みます。

南立石公園(別府市) 階段で河川敷へ下る画像を拡大する
南立石公園(別府市) 階段で河川敷へ下る

階段で河川敷へ下ります。 焦点距離が99mm(35mm換算:198mm)なので "階段" だとはわかりませんね。

境川(別府市) ハクセキレイ画像を拡大する
境川(別府市) ハクセキレイ

河川敷へ下り、古戦場橋をくぐるとハクセキレイがいました。 カメラの設定が "風景やテーブルフォト・スナップ撮影向け" に戻ってるためブレブレです。

  
河川敷へ下る階段の撮影の時に "風景やテーブルフォト・スナップ撮影向け" の設定に戻しました。
境川(別府市) ヒョウモンチョウ(ツマグロヒョウモン)のメス画像を拡大する
境川(別府市) ヒョウモンチョウ(ツマグロヒョウモン)のメス

古戦場橋の少し下流ではツマグロヒョウモンのメスに遭遇することができました。 この時点では "風景やテーブルフォト・スナップ撮影向け" の設定になっていることに気づいていないためブレています。

境川(別府市) ナガサキアゲハのオス画像を拡大する
境川(別府市) ナガサキアゲハのオス

すぐ横にはナガサキアゲハもいます。 ランタナの花に向かっているのでしょうか。

境川(別府市) であい橋画像を拡大する
境川(別府市) であい橋

コスモス荘園店の横を過ぎると "であい橋" が見えてきます。 今日はここで引き返すことにします。

境川(別府市) 車止め画像を拡大する
境川(別府市) 車止め

笑顔にしか見えない車止めを横目に道路に上がり、コスモス荘園店で飲み物を購入して河川敷へ戻ります。

荘園(別府市) ツマグロヒョウモンのメス画像を拡大する
荘園(別府市) ツマグロヒョウモンのメス

河川敷への階段の横ではツマグロヒョウモンのメスと出会いました。 ガザニアの花に夢中なようです。

荘園(別府市) ツマグロヒョウモンのメスのバックショット画像を拡大する
荘園(別府市) ツマグロヒョウモンのメスのバックショット

お、珍しい角度からの写真です。 ツマグロヒョウモンのメスのバックショットが撮影できました。 なお、カメラの設定が間違っていることに気づいて "止まっている野鳥・昆虫向け" に変えたためシャッター速度が 1/1000 になっています。

境川(別府市) ナミハンミョウ画像を拡大する
境川(別府市) ナミハンミョウ

河川敷へ戻り上流へ歩いていると、古戦場橋のすぐ下流でナミハンミョウと遭遇しました。 1週間前にここで会った個体は赤色がありませんでしたが、コイツは赤が目立っています。

境川(別府市) ツマグロヒョウモンのオス画像を拡大する
境川(別府市) ツマグロヒョウモンのオス

少し上流ではツマグロヒョウモンのオスを見かけました。 ツマグロヒョウモンは2022年・2023年はよく見かけましたが、去年と今年はあまり見かけることがありません。

なお、"風景やテーブルフォト・スナップ撮影向け" の設定になっているためシャッター速度が遅くなっています。

境川(別府市) 古戦場橋をくぐって階段で南立石公園へ画像を拡大する
境川(別府市) 古戦場橋をくぐって階段で南立石公園へ

古戦場橋をくぐり、その先の階段で南立石公園へ上がります。 階段の途中でマユタテアカネと遭遇しましたが、狭い場所だったため撮影は諦めました(超望遠なので)。

南立石公園(別府市) 境川沿いに上流へ画像を拡大する
南立石公園(別府市) 境川沿いに上流へ

南立石公園を境川沿いに上流へ歩きます。 曇りということもあり、Tシャツ姿ではやや肌寒いです。

南立石公園町(別府市) 土手上の遊歩道を進む画像を拡大する
南立石公園町(別府市) 土手上の遊歩道を進む

南立石公園を抜けて土手上の遊歩道を進みます。 落ち葉が目立つようになってきました。 そろそろ冬も近いってことですね。

南立石公園町(別府市) 西別府団地の横の草地へ出ると西別府橋が見えてくる画像を拡大する
南立石公園町(別府市) 西別府団地の横の草地へ出ると西別府橋が見えてくる

遊歩道を抜けると西別府団地の横の草地に出ます。 遠くに西別府橋が見えてきました。 今日の散歩もそろそろ終わりです。

  
  

感想

ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6 + EC-14 の組み合わせでも、なんとか満足できるAF精度で撮影することができました。

像面位相差AF / スーパースポットAFのどちらも及第点でした。 あくまでも及第点ですが、PCで見るだけなのでそれで問題はありません。

もちろん、本格的に野鳥撮影に挑むなら、

レンズ 価格
M.ZUIKO DIGITAL
ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II
¥170,000
M.ZUIKO DIGITAL
ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
¥800,000
M.ZUIKO DIGITAL
ED 150-600mm F5.0-6.3 IS
¥400,000
M.ZUIKO DIGITAL
ED 300mm F4.0 IS PRO
¥370,000

などの手持ち撮影も可能な高価なレンズが必要でしょうが、自分は別に野鳥マニアではないのでこれで問題ありません。

そもそも、今回のレンズの ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6 でさえも、望遠端でレンズを向けると被写体がファインダ内にいません。 あまりの画角の狭さに被写体を見失ってしまうのです。 そのため、広角端で被写体を探し、見つかったらブレないように気をつけながらズームインする、という操作を行っています。

ですから、焦点距離が 400mm や 600mm のレンズで手持ち撮影なんてできる気がしません。 まあ、照準器を取り付ければ被写体を見失うことはないのかもしれませんが。

ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6 + EC-14 は三脚限定かな

今回試した ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6 + EC-14 の組み合わせですが、手持ち撮影は現実的ではないように感じました。

E-520 はもちろん、E-M1 Mark II でも厳しいです。 高感度ノイズに弱いフォーサーズ機 / マイクロフォーサーズ機ですから、シャッター速度を稼ぐためにISO感度を上げるにも限界があります。

望遠端での手持ち撮影だと、水面にプカプカと浮いているカルガモぐらいしか写せないように思います。

やはり三脚は必要です。 これから渡り鳥がやってくる季節になりますから、ジョウビタキモズエナガメジロタヒバリを三脚でじっくり撮影するのも面白そうです。 三脚を持ち歩くのは面倒なので、時々になりますけど。

RawTherapeeで補正した写真

RawTherapeeを利用して補正した写真を以下に掲載します。 Linux版のRawTherapee 5.9を利用してRAW現像しました。

南立石生目町(別府市) 西別府橋の真下の砂防ダムにいるスッポン画像を拡大する
南立石生目町(別府市) 西別府橋の真下の砂防ダムにいるスッポン

+0.7EVで露出補正しています。 また、霞除去ツールを使って光の反射を低減しました。 さらに、メリハリをつけるためにコントラストを+20、彩度を+30する補正も行いました。

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